研究論文を読んでまとめるタイプのレポートでは、単に著者の主張を理解するだけでは不十分です。
それ以上に、論証がしっかりとしているかを見なければなりません。
今回は研究論文を読んでまとめるレポートの書き方についてです。
研究論文とは、文字通り、研究した結果を論文にまとめたもので
今までになかった新しい知識や見解について書かれています。
このときレポートに書かなければならないことは、
「その研究論文をどれだけ理解したか」だけではありません。
いちばん肝心なことは
「その新しい知識や見解、主張に対する論証が、
きちんと行われているかどうか」
をちゃんと書くことです。
論証とは、その主張が確かに正しいことを
きちんと論理だてて説明することです。
主張するだけなら、どんなムチャクチャなことでも主張できますが、
その主張に正当性があることを示さなければ誰も相手にしてくれません。
それを「論証」と言うのです。
ふだん本を読むときには、暗黙のうちに
「本に書かれていることは正しい」
と思って読むでしょう。
しかし本に書いてあることでも間違っている可能性は常にあります。
新たな事実の発見によって、定説が裏返ることはよくあることです。
まして研究論文というのは、できたばかりの知識や見解について書いたものです。
ですから、とんでもない意見が書かれていたり、
論証が不十分な可能性があります。
だからこそ研究論文においては特に
論証がしっかりしているかどうかを、きちんとチェックする必要があるのです。
当然、レポートにもその論証をしっかりと書く必要があります。
読む文献によって書くべき内容は変わってきます。
ですから、そのレポートになにが求められているか考えながら、
レポートを書いていきましょう。